第22章 愛しい瞳
「うん…思い出したよ、ごめんねヒナ…たくさん傷つけてごめん。たくさん嫌な思いさせてごめん。好きだ、大好きだ…愛してる」
幸せに満たされるこれ以上にない愛の告白だ。
それは強く私に響いて、そして身体の痛みを少しずつ消していく。
「…わたしも、大好き」
未だに喉はカラカラで、掠れた情け無い声だったと思う。
だけどそれでも目の前の悟が、泣きながらもとてもとても嬉しそうに、そして心底愛おし気に私を見つめてくれるものだから。
こんなにみっともない自分でも、それでも大丈夫だとそう思えたのだ。