第19章 大切な記憶
「そりゃあ最強の呪力×2ですからね〜気絶してもおかしくはないですよ!まぁそいつらも恥じる事はない。なんせ僕達最強なんで」
「悟!余計なことを言うなよ!」
「お前ら、もう一度殴られたいのか」
こんなやりとりを静止させたのは、コツコツとリズムよく鳴り響くヒールの音と。
「同期に二人も馬鹿がいると疲れるな」
そんな冷静な硝子の声だった。
「硝子」
「ヒナこっちに来い、馬鹿が移るぞ」
硝子に手を引かれ悟と傑の前から距離を離される。
「ちょっと硝子〜もしかしてそれって僕と傑のことー?」
「それ以外誰がいるんだよ。ガキじゃあるまいし、女の前で喧嘩するなんて馬鹿のする事だ」
「…硝子、でも元はと言えば私のせいで…」
「いーや、この馬鹿二人の責任だ」
「馬鹿って私も含まれるのかい?」
「当然だろ。お前たちが馬鹿でクズな事は呪術界の誰しもが知ってるからな」
「うわ、硝子は相変わらず容赦ないね〜そんなんだからいつまで経っても恋人出来ないんだよ?」
「うるさい黙れ、そして消えろ」