第18章 呪術界の中心
「とにかく今日はダメ!」
「どうしても?」
「どうしても!」
「絶対?」
「絶対!!」
「男は好きな女の子と常にすけべしたい生き物なんだよ。それでも?」
「……いや、逆に何で今の理由で許されると思ったのか教えて下さい」
「ヒナのケチ!!」
「ケチって言われてもダメなものはダメ!」と言えば、悟はやっと諦めたのかいじけたように私から離れていく。一体この解けてしまった帯をどうしたら良いのか悩ましいが、今はいじけた悟を放っておくわけにもいかない。
とりあえず落ちている帯はそのままにして、前がはだけぬよう着物を手繰り寄せれば、いじけながら窓際で中庭を眺めている悟に近づいた。