第18章 呪術界の中心
「えっと…悟?何してるの?」
「あれ?知らない?姫初めだよ。殿様が帯ぐるぐるーってやるやつ」
「いや、それは知ってるけど…」
「実はあれ一回やってみたかったんだよね。本当にあんな感じになるのかなーと思って」
「いやいや、そう言う事でなく…」
「僕自分の着付けは出来るけど、さすがに女性の着物はよく分からないんだよね。あ、でも取れた」
「っちょっと!!ストープ!!」
悟の手によって解かれた帯がハラハラと床へと落ちていく。慌ててその手を静止させたが時すでに遅しで、帯は緩み完全に崩れている。
悟はそんな事を気にするわけもなく、私の耳元へとちゅっちゅっと数度甘いキスを落としながら楽しそうに解けた帯を見下ろした。
「何してるの!?誰か来たらどうするの!?」
「もう誰も来ないよ。僕の部屋には近付くなって言っといたから」
「いや、そうだとしても!こんなところで何してるの?って話しでしょ!」
「え?だから姫初め」
「ここ悟の実家だよ?こんなこと事しちゃダメだよ!」