第18章 呪術界の中心
五条家で働いている方達に囲まれている私を見て、悟は心配そうな顔を向ける。さすが悟、周りに人が居るというのにものすごくストレートに物事を言っている。
「大丈夫だってば、色々教えてもらってたところ」
今日は五条の本家で結婚式の際行われる儀式のリハーサルをするらしい。結婚式まであと2ヶ月はあるというのに本家の人達はすごい張り切りようだ。
それはそうだ、ここで働く人達は全員昔から悟が私に想いを寄せていた事を知っていたらしいのだから。だからもちろん彼が私以外と結婚する気がないと言うことも分かっていたらしい。
それもあって本家自ら何度も良家の娘との婚約話を悟本人に勧めて来たがことごとく却下され、どうか頼むから私と結ばれてくれとずっと願っていたらしい。だから今回の事は皆んな泣いて喜んだのだとか。
確かに…悟の代で五条家が終わってしまうなど全然笑えない。そんなことになったら終わってしまうのはもはや日本の平和の方だ。
だから私達の婚約が決まり、今回正式に入籍するという話を出した時は、それはそれは本家の人々は喜んだそうだ。私なら申し分もない良い相手だと。
まぁそう言って頂けるのはありがたい。もし却下でもされていたら、悟なら本家の人間全員殺してしまおうかとか言いかねない。