第17章 二人の出張
そして今は、昼間に来たホテルのプライベートビーチで夜のお散歩をしている。
あの時と違って、浜辺にはほとんど人がいない。数組のカップルは、私達と同様夜のお散歩デートを静かに楽しんでいるのかちらほらと遠くの方に見えるが、皆んな個々の時間を楽しんでいるようだ。
「今日すっごく楽しかったね!こんなにはしゃいだのいつぶりだろう」
「僕も凄く楽しかったよ。ヒナの笑顔もたくさん見れて最高だった。あとデザートもたくさん食べれたしね」
「本当、今日だけで悟どのくらいデザート食べたの?糖尿病になっても知らないよ〜呪術師最強の男が糖尿病なんて笑えないからね?」
手を繋ぎケラケラと笑いながら悟を見上げれば、昼間私のせいで流れていってしまったサングラスの代わりにストックとして持ってきていたらしいレンズが丸型のサングラスをしている。
「何か悟がそれ付けてると、学生時代を思い出すね」
「そうだね〜僕もこれかなり久々に付けたよ」
「いつものサングラスも大人っぽくて良いけど、たまにはこっちも良いね!」
「そお?じゃあこれからもたまに付けようかな」
「うん!付けて付けて!若く見えて良い感じ」