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【呪術廻戦】こんなにも君が好き

第17章 二人の出張




「だからこそ、生徒達には少しの時間でも楽しく青春して欲しいんだけどね。けど彼らはきっと、僕達くらいの年にならないとあの時が青春だったんだなーなんて気が付きもしないんだろうね」



「そうだね、現に私達もそうだし。学生である10代のうちがどれほど貴重で尊いモノなのかなんて、大人になってやっと分かるんだよね」




「それにしても、こんな話ししちゃうなんて僕達も年取ったよね〜」




「本当だよ、生徒達見てるといつも思うよ。若くて羨ましぃって」



口角を上げ悟をニコリと見つめれば、近くにある完璧に整った顔が私を見つめゆるりと嬉しそうに笑みを見せる。



ゆらゆらゆらゆらと穏やかな波に揺られながら、悟はサングラス越しの瞳を緩めると「平気だよ、僕達もまだまだ若いから」と楽しそうな顔つきのまま、私の唇を奪った。



ハッとして誰かに見られてやいないかと思うものの、周りの人達も皆自分達しか見ていなさそうだ。




「大丈夫、皆んな遊ぶのに夢中で誰も見てないよ」



「……ーッン」




唇を熱い舌で舐めとられ、歯列を沿うようにしてもてあそばれれば口内にくちゅりと小さな音を立てて舌が侵入してくる。



その動作に合わせるようにして軽く舌を絡めれば、視界に入った先の悟の口角かくいっと楽しそうに上がっていた。



多分、いや絶対に沖縄の雰囲気に当てられたのだと思う。そうじゃなければ、こんなにもたくさんの人達で賑わう場所で熱いキスなんか普段の私なら交わさない。


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