第15章 隠れた気持ち
それが、悟の術式による効果で。そして高専の職員寮の前から、数日ぶりに訪れた私達の自宅前ににトんだのだというに気が付く。
悟は慣れたような手つきで玄関を開けると、そのままキスをしながら私を抱き上げ部屋の中へと入っていく。
靴も脱がぬまま寝室まで連れて来られると、そのまま二人でなだれ込むようにしてベッドへと沈み、再び舌を絡ませ合うほど深い深いキスを交わした。
「……はっ…んン…ふ…っ」
まるで互いの唇が溶け合うほどに混ざり合い、色を含んだ瞳で見つめ合いながら獣がまぐわうように激しく唇を重ね合わせる。
一体どちらのモノか分からないほどに、ツーっと白みを帯びた唾液が自身の首筋までつたい、それを悟が熱い舌で舐めとったのを合図に私の上着のジッパーが開かれた。
上着、インナー、靴、靴下、ズボンと…次から次へと流れるように脱がされていく。
その最中でもお互いの唇を求め合う行為は止むことなく、時々ちゅっと甘いリップ音を立てながら、最後には下着すらもベッド下へと落っこちた。
「はぁ…っ、可愛いよ、ヒナ」
「んっ…悟…ッ」
私の裸体を熱い目で見つめながら、私から少し身体を離した悟も上着を乱暴に脱ぎ捨て、そしてTシャツをもベッド下へと放り投げる。
まるで一分一秒でも惜しいみたいに、そんな服を脱いでいる時でさえ私達は互いを求める手を離さなかった。