第14章 見たくない
パソコンにかじりついてた姿勢を元に戻すと時刻は20時を回っていた。お茶でも飲もうかななんて思いながら自動販売機へと迎えば、ちょうどそこには硝子がいて二人で今度飲みに行く約束なんかをしながらお茶を飲んだ。
「じゃあ仕事に戻るね」と言えば、少し間を開けた後「大丈夫か?」と聞かれたけれど、何故大丈夫か?なんて硝子が聞いてきたのか分からなくて「大丈夫!元気いっぱい!」と答えながら手を振って歩き出した。
職員室へ戻る途中、お風呂を済ませたらしい一年生3人に会って「先生まだ仕事してたんだ!お疲れ様!もし腹減ってたら一緒に食堂行かん?」と悠二君に言われて、たまには食堂で食べるのも良いななんて思って、生徒達と一緒に食堂へと向かった。
メニューは私が学生時代から好きなハンバーグ定食だった。3人はこれでもかというほどもりもりと食べていて、恵君と悠二君は山盛りにおかわりをしていたほどだ。だから私も負けじと二杯もおかわりしてしまった。本当はちっともお腹は減っていなかったけど。
だけど、学生時代の懐かしい味を思い出して何だか不思議な気分だった。