第13章 術式
慌てたような3人の言葉にくるりと後ろへと振り向けば、五条の腕の中で眠る彼女を見て顔を青白くさせる。
「大丈夫だよ、落ち着かせるために僕が眠らせた。怪我もほとんどない、さすが僕の婚約者であり君達の副担任だよね。君達は大丈夫?見たところ重症では無さそうだけど」
「そっか…良かった。俺達は大丈夫!というか五条先生何でいるの?」
虎杖が心配気にヒナへと向けていた視線を五条へと移し首を傾げた。
「そうよ!しかも来るならもっと早く来なさいよ!可愛い婚約者と可愛い生徒がボロボロじゃない!」
野薔薇はボロボロになった制服を指さしてから、僕を睨み付ける。
いや、うん、本当その通りだよね。とりあえずヒナが僕より先に到着すると分かった時点で生徒達の安全は確保されたも当然だったのだが、どうやら彼女も少し遠出の任務に行っていたようだ。
だが間に合ってよかった。生徒達が無事で何より。二級以下のザコ案件だったはずが途中で特級が絡み任務のレベルがつり上がったらしい。