第11章 甘い休暇
「嬉しいな。これで今日はヒナが僕の婚約者だってすぐに分かるね」
「もしいきなり任務に呼ばれたら、この指輪は悟が持っててね。そしたら無下限で守れるでしょ」
「あはは、大丈夫だよ。壊れたらまたら買ってあげるから」
「そういう問題じゃないの!それにこんな高そうなのポンポン簡単に買おうとしちゃダメでしょ」
「ヒナのためならいくらだって買ってあげるよ。なんなら結婚するまで毎週違う指輪送ろうか?」
「だからダメだってば!それに私はこれがいいの。悟が私のために選んでくれたこの婚約指輪が」
そんな私の言葉にニコニコと嬉しそうな顔をした悟は、私の肩を抱き寄せると「じゃあ、そろそろ行こうか」と言ってゆっくりと歩き出した。
そして気がつく、とんでもないほど周りから注目されていると言う事に。