第11章 甘い休暇
「相変わらず凄いね」
「ん?何が?」
「すっごい注目されてるってこと」
悟を見上げながら小さく笑って見せれば、悟はサングラス越しの碧色を少しばかり細めてニヤリと口角を上げる。
「あぁ、僕イケメンっぷりも最強だからね」
その言葉を生徒達や七海君が聞いたらきっとゲンナリとした顔をするんだろうな。なんて思いながらも誰も否定出来ないのだから凄い。だって悟は誰がどう見たってイケメンだ。どんなに普段悟にからかわれ嫌そうな顔をしている恵君や野薔薇ちゃんだってその部分ばかりはきっと否定出来ないだろう。
「そうだね、悟かっこいいもんね。顔が最強なのも頷ける」
私の言葉に悟は驚いたように目を大きくする。
「本当に?」
「え?うん、本当にそう思ってるよ。小さい時からカッコよかったもんね悟。あんなに注目されるのも納得だよ」
私の言葉に何故か悟は一瞬フリーズするとそれから少しして顔を赤く染め口元に手を当てた。