第8章 呪霊の体液
地獄のような親友と婚約者のイチャラブ映画鑑賞が終わりスマホで時間を確認するが、まだ2時間ほどしか経っていない。当然だ、映画は大体2時間ほどなのだから。
その後も2人はまったりしながらピッタリとくっついたままで、僕も傑とは反対側のヒナの身体にピッタリとくっついていた。
あぁ、無理だ。もう限界迎えそう。暴れたい、暴れまくって赫ぶっ放して傑の前髪ごと吹っ飛ばしたい。何が楽しくて大好きな婚約者のこんな姿を見なきゃいけないんだ。相手が傑じゃ無かったら確実にボコボコにしてた。まぁ傑でもボコボコにしたいけど、解呪がこれ以上遅れるのだけは耐えられそうにない。
傑に僕の身体の重みは疲労だと言われたせいか、単純なヒナはその後もひたすらくっつく僕を気にする事もなく僕は勝手に膝枕をしたり抱きしめたりと少しでも2人のイチャイチャを邪魔しようとやりたい放題し続けた。
普通190センチの男がもたれかかってたら重たいだろうに。と思いながらも傑に言われた事を素直に受け入れるヒナが可愛いと思う反面、完全無視をされて辛い。だったら肩が重いかもとか言って呪いのせいにでもされた方がまだマシだ。
夕飯時には硝子がデリバリーした食事を持ってきたのだが、ソファーで3人ピッタリとくっつく僕達を見て、あまりに僕が不憫だったのか爆笑された。失礼極まりない。
そして深夜2時、ついにその時が来た。
ヒナは傑に膝枕をされながらうとうととしていて、僕はそんなヒナの膝を勝手に借り足にしがみついていて、傑はそんな情けない僕の姿を見て小さくクスクスと笑う。やはりどいつもこいつも僕の同期って失礼な奴しかいないのかよなんて思っていた時だった。
パチっと何かが弾けたような感覚。当然僕も傑もその感覚に一瞬で反応を示した。だけど誰よりも反応したのはもちろん僕と傑に挟まれている彼女で…