第9章 俺達の青春【折原臨也/甘】
とある日のいつもと変わらない朝
「いーざーやー!おっはよーーーー!!!」
「え‥‥?ぐはっ!」
いつもと同じように寝ていたはずの俺に布団ではない重みのある物が勢いをつけて覆いかぶさってくる
「‥‥重い」
「もー!臨也ったらまたそーゆー事言うでしょー?
女の子にそれはだめだよ!」
どこが女だ、まずスカートを履いていることを自覚して足を閉じて欲しい、
今日は白だ
「どうやって入ったの」
「玄関から!堂々と!」
「鍵は?」
「うふっ♡」
「うふじゃないでしょ早く吐いて」
「ぶー」
ぷくっと頬を膨らませて黙る
黙っていれば可愛いのに勿体無い奴だ
「ピッキングもできなくて臨也になんか会えないでしょ?」
「‥‥近いうちに鍵穴付け替えないとな」
「もー!そんなことしたら入るのに時間かかっちゃうからだめだよー!」
入る前提の話をしないで欲しい
安心して夜も眠れない
「‥‥それは俺が好きって事でいいんだよね?」
突然の動きが止まる
途端にボンッっと爆発音が発せられる
「ば、ばばばばばばっか!
好きって‥‥あ、有り得ないでしょ!」
どうしてここで照れるのかわからない
何時も自分がしていることの方が何倍も恥ずかしいことではないかと俺は思う
‥‥悪い気はしないけど
だって
「俺は好きだよ、の事、
高校卒業した時からずっと」
俺の唯一心を開ける奴で俺の初恋の相手なんだし
「うぇっ!?あ、の、えっと、も、今日は帰るからねっ!
臨也のばかっ」
「‥‥可愛いなあ」
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‥‥そして勢い良く出ていく彼女が後ろ手にドアを閉め
「明日こそできるかな‥‥‥‥
告白」
折原臨也25歳
まだまだ青春は終わってないようです