第26章 25
ロー「ロイドさんは名前に入っているDについては他に何も話してなかったか?」
『うん。思い出したのはこれだけ。』
ロー「そうか、、、」
ローは少し難しい顔をして黙り込んでしまった。
名前にDが入っているとダメなのかな?
そういえばエース、ルフィ、おじいちゃんにも入っている。
しかし、おじいちゃんには血縁関係は無いとハッキリ言われている。きっと偶然なのだろう。
『ロイドさん、どうして急に来てくれなくなったのかな。それとも会いに来てくれていたのをまだ忘れてるだけなのかな。』
ロー「記憶に関しては、まだわからねぇ事が多い。キュアキュアの実を食べてから本当に会いにきてねぇのか、忘れてるだけなのかはなんとも言えねぇな、、、。」
一瞬、険しい表情をしたように見えたローだったが、今はまた穏やかな表情に戻り、色々と考えを巡らせているようだった。
ロー「俺も、調べておく。それより気持ちは落ち着いたか?」
『うん。お母さんの事思い出せた事は嬉しいし、ローが側にいてくれたお陰でだいぶ落ち着いた。ありがとう!』
私はローに笑顔を向けると、ローは私を抱きしめた。
ロー「なぁ、、、記憶の事は俺以外に話さないと約束してくれないか?」
ローは少し言いにくそうにこう言った。
『どうして?』
ロー「、、、俺の本名はトラファルガー D ワーテル ローだ。」
抱きしめられていてローの表情はわからないが抱きしめている腕に少し力がこもった。
『ローにもDが付いてるんだ。』
ロー「あぁ、だが俺の両親達はこの名を隠していた。最近名前にDの入っている海賊が世間を騒がせているだろう。」
『うん。ルフィもだよね。』
ロー「ああ。世界に散らばるこのDの名の意味を俺は調べてる。俺の先祖が名を隠したのには理由があるはずだ。」
ロー「世界政府の奴らもこの名前を気にかけてる。本名を知られたらよけい危険な目に遭うかもしれない。だから、、、」
ローは抱きしる力を更に強めた。
『わかった。誰にも言わない。』
私も強く抱きしめ返した。
少しでもローを安心できるならと思い私は誰にも話さない事を約束した。
それでもローはなかなか私を離さなかった。
『いつも心配してくれてありがとう!』
私はローの腕から抜け出して笑顔をみせた。