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もう一度、を叶えるために。second

第17章 持ちつ持たれつでいきましょ





地図に従い、水の国の中でも端に来た私達。
幾つかある離れ小島の中でも、島同士の距離があり、木々が鬱蒼としている島に辿り着いた。


「お?ここか?」

「うん、多分。」

地図を持ってたミケ…もとい紗雪が答え、

「何の変哲もない所だね。」

小山を見上げたタマ…じゃなく千雪が言った。

…この間、怒られたんだよね。
この姿でタマミケって呼ぶなって。

「ま、とりあえず、探索してみるべ。」

ってことで、探検スタートだ。


「「あった〜!!」」

「早くね!?」

五分も経ってなくね!?
まぁ、ぜんぜん見つからないよりいいんだけどね!

「…お宝探し的な余韻がほしかったなぁ。」

『要らないよ、そんな要素。』

私の独り言を聞いていたギンちゃんが突っ込んだ。
いやん、辛辣ぅ。

「「早く〜!」」

「はいよ〜、今行く〜!」

よし、とりあえずは拠点確保だな。




見つけたのは、小山の頂上のぽつんと一軒家。
一見すると、廃屋にしか見えない建物が木々に隠れるように建っていた。
その小屋の床の一部を持ち上げると、もう一つ床扉があった。

「よくこんなとこ見つけたねぇ。」

「「匂いが違うじゃん。」」

「せんぜん分かんないじゃ〜ん。」

つくづく双子がいて良かった。

「さてさて。」

床扉の取っ手横に鍵穴があった。
そこに斬不斬さんから貰った鍵を差し込んでみる。

ガチャガチャ、カチャリ。

「開いたね。」

キィィー…

「階段があるよ。」

半分ほど開いたところで、地下へと続く階段が見えた。
私は更に開けて扉を立てかける。
結構頑丈な鉄製扉で、立てかけてみるとまあまあの大きさ。正方形に近い。

「入っていい?」

「ちょっと待ってね…うん、入っていいよ。」

円のチェックは問題なし。

「「やった〜。」」

ばたばたと双子が駆け出し、その後ろにゴンと背に乗っていたギンが続いた。

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