第16章 みんなで呑もうよ♪
ここは…。
「ん……。」
朝…?
眩しい光にゆっくり目を開けると、見知らぬ天井に、ギシギシと鳴る…床?
隙間風も凄い…。
「さぶっ…!」
目が覚めた途端に自覚し、布団を引っ掴んで包まるように寝返る。
すると、ぽとん、と目の前に濡れタオルが落ちてきた。
ん??
ぱちくり。
はい。ぱちくり状態です。
はて…?
私、熱…?
看病…されてる…?
「あ、気が付きましたか?」
んんん!!??
急に知らない顔が覗き込んできた!?
「あの、え〜と、ぼ、僕のこと覚えていますか?」
ぼくのことおぼえていますか???
だ、だれ??
…いやでも、見覚えはあるような…。
それにしても、すごい挙動不審な人…。
「あ、あの…ウルジ、です。」
ウルジ…?
あ、分かった!
「石臼の人だ。」
…ヒドイ声枯れ…。
私、風邪ひいてるんだ。
「は、はい。あの、石臼、ありがとうございました。とても重宝してます。」
「いえいえ、こちらこそ。あの時は家を貸してくれてありがとうございました。」
寝ながらお礼を言った。
身動きが取れなくてさ、ごめんね。
「あと、ごめんなさい。看病大変でしたよね?動けるようになったらすぐ出るんで。」
こうなったら、早いとこ治さないと。
「あぁ、いえ。ゆっくり休んでください。それに、あなたを看病してるのは僕一人ではないので大丈夫ですよ。」
…どういうこと?
「もしかして、村総出で看病してる…とか?」
どんだけよ、それ。