第13章 思ってたよりも綺麗な人
「だいたい、てめぇはなぁ!」
あ、まだ言ってたんだ。
半分以上聞いてなかったわ。
「ごめんってば〜。でも、本当に感謝はしてるんだよ?お陰で新術だって出来そうだし。デイダラって見かけによらず親切だなぁって思ってるよ。」
これはマジで。
意外とあれこれと気にかけてくれるし、手伝ってくれるしさ。
「見かけによらずってなんだよ。見た目通りだろ?」
「見た目通り…か?」
それはちょっと違うような…。
「そこは嘘でも褒めやがれ!」
「めんごめんご。」
「ったく、てめぇは。…それとさっきの、新術にするには、ちと数が足りな過ぎるんじゃねぇか?うん。」
「まぁ、確かにねぇ。一個じゃ、焼け石に水だよね。」
これをクナイみたいに投げるとなると、ちょっと難しいよね。
「起爆札の向きによっても開き方が変わるんじゃないかしら?」
「うわ〜、そうか。そういう問題もあるのか!」
あちゃ〜、そこまで考えてなかったわ。
「うるせぇな、何の騒ぎ…。珍しいのが来てるじゃねぇか。」
サソリさんが珍しく共用スペースにやってきた。
マイホームを持ってから、夜はあんまりこっちに来なくなったんだよね。
さっきの試作が五月蝿かったのかな?
「お邪魔してるわ。」
「何しに来やがった。」
え、冷たいぃん…。
「この子と話をしたかったのよ。」
小南は全く気にしてないらしい。
「ふん…次から次へと色んなもんを惹きつける奴だな。」
え、それってサソリさんもですよね?
「…俺は勘定にいれるんじゃねぇぞ。」
「何言ってんだ。旦那が一番興味津々だったじゃねぇか。」
あー…それ言ったらアカンやつやで、デイダラ君。