第11章 そうだ、野菜を贈ろう!
塀の上では早速どんぱちが始まってる模様。
「もう一人来たぞ!!」
「かかれ!!」
そうはいくかっての。
足掛け、からの上段飛び蹴り、からの蹴飛ばし!
「「うわあぁぁ!」」
「「うわあぁぁ!」」
大体同じ要領でそこにいた十数人を二人で蹴り飛ばすと、一時静かになった。
下を覗くと、ゲンマさんとライドウさんが枷から抜け出していた。
「やべっ…!イタチ、逃げよ…!」
「あぁ。」
私達は一気に壁を駆け降りていくと下には蛇の群れが待ち構えていた。
「逃がしゃしないよ!!」
アンコさんだ!
一斉に襲いかかってくる蛇に私は幻術をかけていく。
すると、次々とぼとぼと蛇が倒れていった。
うへぇ、目がズキズキする。
「そんなっ…!?」
その隙に、私達は彼女の頭上を飛び越えて地面に着地。
そのまま走り出した。
が。
負けず嫌いが発動したのか、蛇を置いてアンコさんが追いかけてくる。
でも、別にアンコさんと殺り合いたいわけじゃないんだよね。
「こうなったら、あれやるか。」
私は走りながら振り返る。
「火遁、豪火球の術!」
ボオォォォ!!
案の定、動きが止まった。
「あんた、まさかっ…!」
やっぱ、気づかれちゃったか。
「じゃあね〜!アンコさん!!」
私が手を振ると、彼女は呆然としたまま立ち止まった。