第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「とにかく、それについては反応を示さず、お前が分かっていればそれでいいんじゃないか?」
「…そういうもの、なの?」
う〜ん、理解が難しい…。
「あぁ。知っている、知っておくことに意味がある、と俺は思うがな。」
知っておくことに、か…。
「ふ〜ん、そっかぁ…。」
ちゃんと今日のことを覚えておこうっと。
「あぁ…。さ、もう寝ろ。まだまだ本調子には遠いだろ?」
「うん。差し入れありがとね。」
「いいさ。早く良くなれよ。」
うん、と頷きながら布団に潜って、傍に立ったイタチを見上げた。
「おやすみ。」
「おやすみ。」
返事を返してくれながら、イタチはドアへと歩いていく。
その後ろ姿を目で追いながら、なんとなく感慨深い気持ちが少し湧いた。
パチン…
明かりが消えて、部屋に夜が広がる。
またとろとろと眠気に包まれて、逆らわずにそのまま意識を沈めた。