• テキストサイズ

夜と月と雨が降っても

第1章 月から








私が言ったことに返事をする
夢じゃなくて
リョーマが
ここに、いる


『アンタを 泣かせたいわけじゃない』



『けど 俺には どうすることもできない』



『俺が アンタに 伝えたいのは』



『信じてよ』



『これからも ずっと』



『俺は ずっといるから アンタと一緒に』







枕に流れないように拭ったのに
いっぱい流れ落ちてる
涙がどんどん溢れていく
溢れたコップに水を注いでいくように
どんどんどんどん溢れて流れる


「私、私リョーマくんが、好き」




流れる涙と、鼻から喉にながれる液体でうまく喋れただろうか
ひっくひっくと大泣きをした時に漏れる嗚咽でうまく喋れただろうか
でもそれを言いたかった、
ずっと、それを伝えたかった



『知ってる』


『アンタが泣いたり笑ったりしてるのも全部知ってる』




なんなの?その優しい声
なんなの?その言い方
なんなの?なんなの?
リョーマくんのバカ
どうして、どうして、そんなに




/ 8ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp