第29章 ◆ 助けたい君 ◆ 夢主視点 ◆ ④ ◆

ロー）「⋯アヤ」

「ロー？どうしたの？」

ロー）「⋯⋯」

「？」









名前を呼ばれたのに何も言わないローに思わず首を傾げた






そして体を起こしたロー






起きるんだって思っていれば
ローが振り返り
気が付いたら空が見えていた







「え？！」








慌てて体を起こそうとしても私と星空の間にローが顔を挟んだ





何事？！と思ったら
ローは口を開いた









ロー）「お前、怪我は？」

「え？なんで知って⋯あ、嚇母か」

ロー）「大丈夫なのか？」

「⋯うん⋯ジジィに治してもらったし、そこまで大きな怪我はしてないよ」

ロー）「撃たれたのが軽い怪我か？」

「あー、撃たれたのは知ってるのか」

ロー）「⋯⋯」

「大丈夫だって！本当に大丈夫！」










私の言葉が信じられないのか
ローは撃たれた所を確認するように
体を触りだした










「ちょっ！ちょっと！」

ロー）「黙ってろ。確認するだけだ」

「だとしても！」

ロー）「早く終わらせたいなら撃たれた所を教えろ」

「あ、それは聞いてないんだ」

ロー）「⋯⋯」

「分かった。分かりましたよ」










無言の圧力









私は下手に抵抗しない方がいいと判断して
撃たれたところを見せた







ジジィに治して貰ったし
嚇母が戻ってからも内側から治してもらっているから
大丈夫だろうと判断した