第18章 ◇ バレンタイン ◇ ロー視点 ◇

イッカクは怒った顔のまま俺の後ろにいたシャチ達に顔を向けた





ｲｯｶｸ）「あんた達もちゃんと見てなさいよ！」

ｼｬﾁ）「いや、まさか…なぁ…」

ﾍﾟﾝｷﾞﾝ）「そうだぜ。雪が降って来たから船の中にいると思ったし、あのお姉さん急だったもんな」

ｲｯｶｸ）「ベポ！この男達使い物にならないからベポがしっかりキャプテンの事見とかないと！」

ベポ）「え、」

「「それは酷いぞ！」」

ロー）「おい、さっさと中に入るぞ…イッカク、アヤはどこだ？」

ｲｯｶｸ）「…」

ロー）「イッカク？」






イッカクにアヤの居場所を聞けばイッカクは気まずそうに視線を逸らした


そしてため息を付いて俺に目を向け口を開いた





ｲｯｶｸ）「…アヤなら…少し頭を冷やしてくるって、言って…街に向かいました」

「「「は？！」」」





街…に？





ロー）「1人でか？」

ｲｯｶｸ）「キャプテン…アヤ、船に帰ってからずっとソワソワしてて、キャプテン達が帰ってくるのずーっと楽しみにしてたんですよ」

ロー）「…」

ｲｯｶｸ）「『街で買った物を喜んでくれるかなって。早く帰って来ないかなー』って言ってて…アヤは分かってましたよ。キャプテン達が内緒で何かやってたの」

「「「…」」」

ｲｯｶｸ）「七武海の仕事だってのは理解してるか分かりませんが…帰ってくるのを楽しみに待ってて食堂で皆と話してたのに『キャプテン達が戻って来た！』って走って甲板に行ったんです。雪降り出したのにコートも着ずに…」

「「「…」」」

ｲｯｶｸ）「…なのに…あんなの見せられて…」