第4章 ◇ チビ ◇ ロー視点 ◇

「んがー！もぅいい！もぅいいもん！」







突然の船全体に響き渡るような叫び声にコーヒーを飲む手が止まる




止まったのは俺だけじゃなくて


食堂全体…いや、この船全体の空気が止まった気がした






なんだ？





ゆっくり周りを見れば声の人物はおらず


俺と目が合ったクルーは首を傾げていた




ロー）「アヤはどこだ？」

？）「俺達知らねぇっすよ？むしろキャプテン知らないんすか？」

ロー）「…知らねぇ」




島や街ならともかく…船の上だから部屋にいる以外基本どこにいるのか知らない



アヤは大人しくしてないが今は海の上



それも船にいる


海の上を歩けると言っても…勝手にどっか行く事もないと思い好きに行動させてたが…






そんな事を考えていたら



バタバタと足音が聞こえ目を向けると


食堂のドアが、バン！と音を立てて開いた





「「「キャプテン！」」」

ロー）「…」





これは厄介事の気配がした