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溺愛巫女は、喰べられたい

第3章 どっちがいい?



「…………」

「ご…………っ、めん!!尊!!」


拭くもの!!
なんか…………!!
ティッシュ、箱、遠!!



あーもう!!


「ごめんこれで勘弁して」


着ていたシャツしか、拭くものないとか。
ださ…………。



「狼」


なのに。
にこりと笑って。
また、指でそれを拭うと。
口の中へと持っていく、尊。


「へーきだよ?狼のだもん。…………ちょっと、嬉しいから」


「っ」



無理。
ユーリごめん。
無理。
病み上がり襲うとか、見境なく限度超えるなとか散々言ってきたけど。
ほんと無理。
かわいすぎて、無理。



「好き…………っ」
「狼?」
「無理かわいい。好きすぎる」
「狼がかわいくなってる」


ぎゅーって尊に抱きつけば。
尊も抱きしめてくれる。


「尻尾フリフリかわいい、狼」
「ん」
「狼?」

2回、出したのに全然おさまんねぇな、これ。
自分でも引くわ。

「…………いいよ?お仕置き、でしょ?」


「あー…………」



恥ずかしいからやだやだ言うかと思えば変に積極的な時もあって。
たまに。
めちゃくちゃエロい時もあって。
振り回される。


「じゃぁ、覚悟しろよな?」




独り占めしたい。
独占したい。
ユーリになんか、渡したくない。
わかってんだ。
ユーリも同じ気持ちだってことくらい。
俺たちの気持ちが、尊の負担になってることくらい。
俺たちが、尊を縛りつけてる。
だけど。
それでも。
尊から自由を奪ってでも。
尊を他の誰にも渡したくないんだ。
エゴでもなんでも。
尊をこの腕の中に抱くためなら。
なんだって利用してやる。


たとえ。


悪魔の力だって。
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