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櫻の花が咲く頃に。 【鬼滅の刃】

第2章 初任務





櫻乃side



 朝餉を産屋敷邸で食べ終えると、すぐに部屋へと戻り隊服に着替えた。


 その上に耀哉様から貰った羽織をし、髪の毛は上で一つに束ねた。



 鬼狩りに必須の日輪刀を帯刀すると、姿見の前でくるりと一周して変なところがないか確認した。



『…よし、大丈夫そうですね』



 見送りはいいといったのに、耀哉様とあまね様が玄関に来てくれた。



『耀哉様もあまね様も、お体には気をつけてくださいね。


なにか御座いましたら私をお呼びください…といっても連絡手段がありませんでしたね』



「その点については大丈夫だよ」



 耀哉様がパンパンッと手を鳴らすと、私の肩に一羽の烏が舞い降りた。



『あの…この可愛らしい烏さんは?』



「その烏は鎹鴉といいます。鬼殺隊の全隊士に一羽ずつついております。主に連絡手段として使われることが殆どです」



 あまね様が鎹鴉について話してくれた。手の指で烏の喉をそっと撫でると、嬉しそうに私に頬摺りをした。…可愛らしい…。



『お名前はついておられるのですか?』



「幼名とか昔の名はあるけどね…せっかくだから結霞がつけてあげたらどうだい?きっと喜ぶよ」



 …名前…。よく見てみると、目は鈴のように丸く凛とした特徴の子だった。頭には小さい鈴の飾りがついている。







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