第3章 創られた青春
『せ、青春?私もう青春できる歳じゃないけど…』
マネ「違う違う!社長が青春をテーマにした写真集を出そうって言ってきたんだよ!」
朝からマネージャーに青春なんて言葉が出てきたかと思ったら社長のせいねって…青春がテーマ!?
『何そのテーマ、ふざけてるの?』
マネ「僕に言われてもな〜って感じなんだけどぉ。」
『そうよね、マネージャーに言っても仕方ないか。
青春って制服を着ろって事でしょ。23になって制服…』
マネ「唯吹ならいけるよ!制服!!!似合うよ!!」
『そんな褒め言葉嬉しくないんだけど』
マネ「いや〜、唯吹に話す前にカメラマンさんに話したら絶賛されちゃってさ!スタジオじゃなくて本当の学校へ行って撮ろうって話になってるから唯吹が嫌だって嘆いても拒否権はもうないんだけどね〜」
『なっ!!!』
私が断りずらくして話を進めたわね
ほんといい性格してる。
『どこの学校で撮影するんですか。』
マネ「やる気になってくれて嬉しいなぁ。
事務所から近い学校を選んだんだけどね〜
江古田高校にしようかってなったんだけど唯吹に頼みが〜…」
『まさか、許可取ってきてほしいって言わないよね?』
マネ「え!!!何でわかっちゃったの!さすが僕が担当するモデルさんだね!以心伝心ってやつかな〜」
『最低最悪なマネージャー…』
小声で呟くと聞こえていたようでマネージャーは満面な笑みをこちらに輝かせ「褒めないでよ〜」と照れながら言ってきた
『褒めてないんだけど…』
マネ「僕だって僕なりに考えて唯吹に話してるんだよ?
高校で撮影したら本当の青春してる子達が周りにもいるしキャッキャウフフみたいなの撮れるでしょ?」
『はいはい、そうですね。許可取りに行くんだから3日間の連休くらい取ってくださいね』
マネ「許可が取れて撮影頑張ったら3日間の連休なんてすぐあげるよ〜って事で明日にでも許可取りに行ってきてねぇ」
『急すぎ!明日だって撮影あるし』
マネ「そこは僕が手を回して午後空けといたから大丈夫だよ」
怒りを超え呆れて言葉も出ない
『明日行くから撮影日教えて。向こうに日付け言っておかなきゃいけないから』
マネ「丁度1週間後!」
頷き、マネージャーに呆れながら今日の撮影をこなしていった