第2章 昨日までとは違う海
いつもは会えなかった雨の朝。
今はタクマさんが傍にいる。
「……画面一ページにわたって昨日の昼メシのメニュー語られても困惑するだろが。 なんか美味いもん食わせろってアピールなんかなと」
「そんなつもりじゃ……なかったけど。 何書けばいいか、分かんなくって?」
「……いいけど。 砂落とさねえと乗せてやんね」
「わっ! 落とします、落とします!」
「あと、一人であそこ寝んの禁止な。 今度やったら、重しつけて海に放り投げるから」
確実に殺る気だよねそれ。
冗談にしてはやっぱりタクマさんの目は笑ってなかったので、私は顎を引いてこくこくこくこくと頷いた。
「朝の六時からやってるとこなんて、んなねぇぞ。 ゼータク言うなよ」
さえないお天気と同じに、きっと私はどんなに不味い食事でも美味しく感じると思う。