第79章 大公開告白の裏側で
その後、一人残されたシカマルに、アスマが拍手を送るというドSっぷりを発揮する。
そんなアスマのそばで、昔は無気力だったシカマルの一途で熱い想いとか、無感情だったキリの豊かになった表情だとか、色んな事に感極まったらしいイルカが、仏のような表情で大きな拍手を送る。
イルカ「シカマル……キリ……っ」
さらには、イルカと同じように涙を流しながら、おかっぱ二人もシカマルの勇姿を称えた。
ガイ「うおおお、ナイスガッツだった!!」
リー「シカマルくん!! 君のキリさんを愛するその姿……! 感動しました!!」
カカシ(あーあ、悪気がない分タチが悪いよね)
悪意のない純粋なそれには、シカマルも毒気を抜かれてしまったようで、何とも言えない表情を見せる。
そして拍手喝采となったシカマルのもとへ、走り寄ったいのは、その勢いのままにシカマルへと飛びついた。
いの「シカマル! あんたやる時はやるじゃない!!」
そんないのをキッカケにして、ナルトたちも一斉に、この大公開告白をした勇者のもとへと駆け寄った。
ナルト「おうおう随分派手な告白だったってばよ! シカマル!」
キバ「シカマル! お前ちょっとぐらい言えよな!」
ヒナタ「シ、シカマルくんかっこよかったよ」
チョウ「キリにも、よく伝わったと思うよ」
よく言った! と、シカマルを小突いていく同期たちに、シカマルは顔をしかめる。
シカ「おい、痛ぇっての」
わいわいと仲間たちにもてはやされる中で、シカマルはため息を落とした。
シカ「はぁ、ったくこっちは必死なんだっての」
シカ(キリと、ちゃんと話さねぇとな)
今度はちゃんと顔を見て、二人で。
どんな答えが来たって、受け止める準備は出来ている。
そして、シカマルも答えも変わらない。
シカ(ぜってぇ離さねぇ)