第79章 大公開告白の裏側で
そして、その後も引かないシカマルは、切に、キリに好きだと告げた。
いの「……確かにいけとは言ったけど」
サクラ「シ、シカマルって意外と……あれね」
カカシ「いやーこれだけ言われると、さすがに照れるね」
ヒナタ「キリちゃん……」
シノ「それほど好きだったのか、シカマル」
サスケ「……」
キバ「すげぇな、おいナルト見ろ。あのサスケも赤くなってんぞ」
ナルト「!? ほんとだってばよ! シカマルすげぇ」
シカマルの真っ直ぐ過ぎるその想いに当てられて、この時には見守るみんなも茶々をいれることも出来ずに、頬に紅葉を散らしていた。
声を殺して爆笑しているアスマを除いて、まさに、重度の見ているこっちが恥ずかしい状態になった一同は、気恥ずかしいようななんだか気まずいような、そんな空気に包まれる。
そんなキリに、シカマルは頼むから何か返事をしてほしいと、聞いているこっちの胸が切なくなるほどに、自信のなさそうな声で告げた。
それでも、返答のない事に沈黙が二人を包んで、完全に当初の勢いをなくしたシカマルは小さく呟いた。
【……キリが好きだ】
最後に呟かれたそれは、誰に向けて言ったというよりは、ただ本心が零れたという方が近いような気がした。
何の濁りもないそれが、シカマルを占めている気持ちで、ただただそれを伝えたいのだと、見ているだけで痛いほどに理解出来た。
そして、そんな気持ちが、キリ本人に伝わっていないはずもなく。
キリ「~~……っ」
耳まで真っ赤に顔を染めて、それはもう恥ずかしいやら嬉しいやら、大変な事になっているキリの姿がそこにある。