第78章 強行突破
いの「あ、きたきた! シカマルー! キリー!」
ヒナタ「キリちゃん」
広場が見えて、シカマル達の到着に気付いた面々が、ひらひらと手を振って迎えてくれる。
チョウ「シカマル達で最後だよ」
キリ「え?」
シカ「げ、まじかよ」
どうやら、少しのんびりし過ぎていたようで、集合時間ギリギリの到着だったらしい。
ナルト「お前らおせぇってばよ!」
ぶーぶーと文句を垂れるナルトの方へと振り向けば、なんと、あの遅刻魔と噂のカカシまでが到着しているではないか。
シノ「ギリギリだが時間内だ。そう責める事でもないだろう」
キバ「おーキリ、シカマル久しぶりだな」
キリ「久しぶりね。元気だった?」
そう言って、キリは足もとへと駆け寄って来てくれた赤丸を抱き上げる。
キバ「おいキリ、俺は?」
キリ「少し大きくなった?」
赤丸「わん!」
尻尾をぱたぱたと振る赤丸に、キリは微笑んでみせる。
キバ「え? おい、キリ?」
シカ「しかしあれだな。まじでみんな集合してんじゃねぇか」
同期の下忍メンバー、さらにガイ班、イルカや他にも何人か中忍、特別上忍の姿がちらほら見える。
キバ「………」
誰からの反応もなかったキバが一人、小さく心に傷を負った。
サクラ「キリー!」
赤丸「きゃんっ」
ガバッと抱き着いてきたサクラに驚いて、キバのもとへと撤退する赤丸。
そんな赤丸をキバは、そっと抱きしめて先ほど出来た心の傷を癒そうと努めていた。