• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第76章 これが幸せ






シカ「付き合うのはいいけどよ、怪我まだ治ってねぇんじゃねーのか」

キリ「大分良くなってるから、大丈夫」


そろそろ動かなくては身体が気持ち悪いらしい。この根っこから自分に厳しい勉強家に、シカマルは苦笑する。

シカマルは休みがあれば、その時間を全てのんびりだらだら過ごす事が出来るのに、不思議なものである。


もともとキリは実力があるにも関わらず、そんな事をするものだから、追いつこうとしているこちらは堪らない。


キリ「はじめは様子を見ながら、調節するわ」

シカ(はじめはってぇと、後からはどうするつもりなんだよ)

絶対に本気でやるつもりだろうと、呆れ顔になるが、まあ。その辺りは、キリが無茶をしないように、シカマルが注意していればいい話だ。


シカ「おう。じゃあ飯の後だな」

キリ「ええ、お願い」


シカ(これもしかしなくても明日……)


約束を取り付けたシカマルは、緩みそうになる頬を精一杯耐える。


シカ(一日一緒じゃねぇか?)


朝、鹿に会いに森へ行って。

昼、一緒にご飯を食べて。

夕方、下手をすれば夜まで、一緒に修業をする事なるだろう。


シカ(……っ)


どうすればいいのだろう。

その事実が嬉しくて堪らない。



一日一緒に居られる事も。

そして、何よりキリとの距離がなくなって、また普通に隣に居られる事が、どこまでも幸せを与えてくれる。



ーーそんな二人のやり取りを、影からジッと覗いている人物がいた事に、シカマルもキリも気付いていなかった。

そして、跡をつけるその影に気付くことのないまま、シカマルたちは目的の人物に遭遇する事となる。

/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp