• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第67章 離れた距離






シカク(こりゃ養子の話も可能性が出てくるか……?)


人間関係において性格や相性云々も大事なところだが、タイミングというのは、実に大きな影響力を持っている。

養子という最終手段の登場は、そう遠くない未来にあるかもしれない。



シカ「なんだよ?」


もしも、あらかじめキリがいなくなると分かっていれば、きっとシカマルはすぐに帰宅しただろう。

いつからかひとつ。狂ってしまった歯車が、二人の亀裂を生んでいく。



シカク「まず座れ。実はキリがーー」



………………………




その後、シカマルにキリが家を出た事実を伝えられ、奈良家では一悶着。


理由はなんだ、どうして止めなかったのかと、矢継ぎ早に詰め寄るシカマルに、シカクたちは少々困り気味に対応して。

シカマルが感情的になるあまり、キリを一人にして心配ではないのかと、薄情だと責めるような発言をしてしまった時、今度はシカクから怒りの言葉が届いた。


もちろんシカクやヨシノが、キリのことを心配していないなど、本気で思っているわけではないが。

いかんせん、その唐突な事実に、気持ちが追いついていなかったのだ。


しかし、本人のいないところで、シカクたちに文句を垂れても仕方がない。

キリと話をしなくては。



忍として、遥か先にいるキリに、一刻も早く追いつきたかった。

それを目指して、今日も修業に明け暮れたのだ。


シカ(……っ、何が一歩近付いたかもしれねぇだ)


浮かれて、帰路についていた頃の自分とは今、正反対の位置にいる。


シカ(……キリが近くにいねぇなら、何も意味ねぇじゃねーか)


/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp