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ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第16章 面会謝絶




翌日、シカマルはキリのもとへ向かう前に、いのの店へと立ち寄る。


店内を見て、いのから「これがいいんじゃない?」と渡された淡い桃色の花。何枚もの花びらが重なり、儚くもあり綺麗でもありという印象だ。

この花はかなり長持ちするらしく、こまめに水を変えれば切り花であるのにひと月近く花が咲き続けるそうだ。


花には詳しくないが、いのが勧めてくるものなら間違いはないだろう。いのに礼を告げて、店を出る。

シカマルは花一輪を手土産に、病院へと訪れた。




ーーしかし、受付を担当する医療事務員は、小さく首を振った。


「ごめんなさい、キリさんはいま面会謝絶になってるわね」

シカ「まだ治療、終わってないんすか?昨日の夕方には終わるって聞いたんすけど」


そう聞けば、「少し待っててね」とどこかへ確認に行く。

そんな医療事務の女性の姿を見送って待っていれば、その人はしばらくして、少し困った様子でこちらへ戻ってきた。


「……治療はもう済んでいるんだけど、キリさん本人の希望で面会謝絶にしているそうなの」

ちらりと、シカマルが持つ見舞いの花を見ると、彼女は言い難そうに報告する。

「もし、誰かが来ても通さないで欲しいと伝えられているみたい」



「ごめんなさいね」と申し訳なさそうに言われて、シカマルはそれ以上どうすることも出来ずに、受付に花を預けて病院を後にする。




シカ(なんだよ、それ)


キリは今、病室に一人でいるのだろうか。

重傷を負って、家族もいないこの土地で、誰にも会わずにいるつもりなのだろうか。



シカ(これじゃ謝ることも、礼を言うことも出来ねーじゃねーか)


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