第15章 知らないこと
シカ「は!?なんでいきなりそうなんだよ」
予想だにしない言葉に吹き出してしまった。
確か今、自分たちは見舞いの話をしていたはずだ。
それがどこがどうなって、いのはそんな結論に至ったのか。本当に女の思考回路というのは予測不可能なことが起こって手に負えない。
いの「だってあんたがそんな風になるなんて珍しいじゃない。こんな朝一番から病院にも来ちゃうし」
「ねぇ、どうなのよ」と目を輝かせてこちらを見る いのにため息をついた。
シカ(あーめんどくせー)
女というのは何故かこういった色恋沙汰になると、やけに首を突っ込みたがる生き物なのだ。
そして、いのは一度目をつけるとしつこい。
シカ「そんなんじゃねーよ。この怪我は俺の責任でもあるし、気にしてんのは、キリが俺らの同期の内の一人だからだ」
いの「ふーん?」
半信半疑な視線を向けてくるいの。
どうやらシカマルはやっかいな相手に目をつけられてしまったようで、心の中でもう一度ため息をついた。
その後もキリの事をどう思っているのかと、方向を変えて聞かれ続けた。
運良くいのがお使い後に会う約束をしていたらしいサクラに出会って、逃げるようにその場を離れ、シカマルはしつこい狩人から解放される。
…………………………
ーー恋愛探知機いのーー
いの「なーんか、怪しいのよねー」
サクラ「? 何が?」
いの「女の勘よー」
サクラ「?? 何の話よ?」