第62章 名コンビ
ナルトの面前まで来たカカシは、にっこりと笑顔を作った。
ナルト「!」
カカシ「ナルト、お前しばらくBランク任務禁止ね」
ナルト「えぇぇぇぇぇー!?!? そりゃ無いってばよ!!」
先ほどシカク達のやり取りを見ていた手前、少し抱いてしまったナルトの期待は、ものの見事に散っていく。
カカシ「さっきの戦闘でよくわかったでしょ。お前達にBランク任務はまだ早いよ」
サスケ「チッなんで俺まで」
ナルト「ちったぁカカシ先生も、あれを見習ってくれってばよ!!」
ビッと、シカク達の現在進行で愛に溢れている空間を指差したナルトに、カカシはやれやれと息をついた。
カカシ(俺だって言わなくていいなら、言わないでしょーよ)
カカシ「サスケ、確かにお前はあの状況からの攻撃は優秀だった。あの場で、敵が一人減る事で随分戦況も変わる」
その言葉を聞き、では何故自分まで巻き込まれなくてはならないのかと、不服そうな顔を隠さないサスケに、カカシは続ける。
カカシ「だが、それはキリ達が居たからだ。結果的に、今回7班全員が敵に捕縛されてる。……その意味はわかるな?」
サクラ「!」
サスケ「……チッ」
7班全員。
それは、本来その時点でカカシ達の〈終わり〉を意味する。
それを理解して、言葉を詰まらせたサクラとサスケだが、そんな中でただ一人。
ナルトは。じとーっとした目でカカシを見上げる。
ナルト「カカシ先生だって、何もしてねぇってばよ……」
カカシ「!」