第62章 名コンビ
カカシ(二人で印、ね)
確かにそれは、不可能ではないかもしれない。
カカシ(それにしたって、よっぽど相性が良くないと無理だ)
チャクラの性質や戦闘スタイル。そして何よりも、互いの性格。
カカシ(いやー、シカクさんがいいコンビになるって言ってたのは大正解だったって事かな)
にこにこと目を細めて、カカシはシカマル達を見守る。
カカシ(うちのナルトとサスケも、互いに意識しあっての相乗効果は大きい)
好敵手に負けないようにとぶつかり合い、より高みを目指すナルトとサスケ。
それに対して。
カカシ(シカマルとキリは、一緒に息をすることで強くなる)
呼吸を合わせて、個々で戦うよりも何倍もの効果を発揮する。
カカシ(好敵手じゃなくて、相方……か)
実は、この手のタイプが敵対すると1番厄介だと、カカシは思っている。
戦力100の強者一名と、二人合わせて戦力80の名コンビなら、100の強者一名と戦う方が楽だ。
カカシ(もし俺の戦力が110だったとして、戦力100の強者一名と戦えば負ける事はない。……けど、戦力80のコンビには足元すくわれる事があるからね)
それが、相手の息が合っていれば合っている程、その確率も回数も上がる。
カカシ「まだまだ発展途上なのが、おもしろい」
始まったばかりのシカマルとキリ。
この二人が、どこまで高みに登るのか、未来ある若者に思いを馳せていれば、その呟きに反応を示した人物が一人。
シカク「だろ?」
カカシ「!」
シカク「しかもあの二人は、まだ磨きゃあ光る原石だ」
「まあ、キリに至っては原石の状態から輝いていたが」と、シカクがこぼせば、カカシも笑ってそれを肯定する。