第62章 名コンビ
サスケ「二人で印さえ組めば、誰とでも出来るのか?」
シカ「あーいや、そういうわけでもねぇ……な。この術も結構粗があんだよ」
サスケ「粗?」
シカ「ったく、怪我人にそう質問攻めしてくんなよな。めんどくせー」
パス、とでも言うように、キリに視線を送れば、早くしろと説明を待つサスケ達三人の説明役を代行してくれる。
キリ「まず、私達は同時に術を発動してるわけじゃないわ」
ナルト「は? さっき一緒にやったって言ってたってばよ!?」
シカ「うるせーナルト、最後まで黙って聞いてろ」
キリ「発動は時間差」
サクラ「時間差?」
キリ「ええ。印を組んだ時に、私のチャクラを彼に預けて、そのチャクラを彼が自分のチャクラに微量に混ぜて術を繰り出す。そして、敵を捕らえた感覚があれば、私がその部分だけ術を強化する」
カカシ(なるほど、ね)
それでいくと、シカマルが術の大筋を任されているため、フリーになるキリが、戦闘中に自由に動ける事は大きな利点となる。
シカ「ちなみに印さえ組んで、チャクラを貰った後なら、キリが離れてても発動可能だ」
サクラ「へぇ……聞いてる限りでは使い勝手も良さそうだけど、どこに粗があるのよ?」
シカ「印を組んだ後、それ以外の印を組めば使えなくなる。それどころかキリが渡したチャクラも消える」
そう簡単に捨てていい量のチャクラではないため、その損失は大きい。
サスケ「他には何がある」
キリ「お互いがその術を習得してることが前提。あとは、当たり前だけど、二人で印を組める位置にいないといけないわ。乱戦になればなるほど、それは難しくなる」