第62章 名コンビ
ナルト.サクラ.サスケ「!!」
シカマルの右手に、そっと左手を合わせたキリ。
そのまま二人で土遁の印を組み上げれば、シカクの足もとに土が盛り上がる。
シカク「!!」
シカ「ちっ」
キリ「……」
ひらりと躱されたそれに舌打って、次はナルトへと標的を移し、ナルトの足を捕らえた術は、即座に標的が身動きを許さぬレベルまで成長する。
ナルト「おぉぉお!?」
ふぅっと、息をついたのと共に、術を解けばサラサラと砂に戻っていく。
シカ「まぁ、こういう事だ」
サクラ「す、凄いじゃない!」
シカ「お互い別々に印を組むと、どうしたって一緒にはならねぇ。でも二人で一つの印を組むことで、術の発動が可能になった」
ナルト「でもよでもよ、一体いつ印組んだんだってばよ?」
シカ「キリが目を覚ました時だ。死角になってたから、その隙にな」
ニッと笑えば、キリもこくりとそれに頷いた。
シカ「はぁ、まあでもまた一からやり直しだな」
キリ「そうね」
サクラ「一からやり直し?」
術の向上ではなく、やり直しとはどう言う事だと問いを投げかけると、シカマルとキリは二人してシカクに視線を向ける。
シカ「もともと、対親父用に修業してたんだよ」
キリ「……見られたからには、もう通用しないわね」
シカ「だな」
「くそっ、一泡吹かせてやろうと思ってたのに」と、残念がるシカマルに、シカクは内心苦笑いをこぼした。
シカク(さっきの術はそういうことか)