第2章 木ノ葉での生活
道中で少し話をすると、この男、はたけカカシは木ノ葉隠れの里での上忍であるらしい。
隣にいるゴホゴホと病弱そうな男は、月光ハヤテ。彼は特別上忍だそうだ。
彼は私を連れ帰る事に賛成とも反対とも言えない態度だったが、マイペースなカカシの態度と行動に何やら色々と諦めたようだった。
数日かけて、私達は木ノ葉隠れの里にたどり着いた。
任務の報告に行くという彼らについていく。
火影室とかかれたドアを叩けば、すぐに入れと返答が来る。
ハヤテ「ゴホッ…大丈夫ですかね」
カカシ「ま、大丈夫でしょ」
ハヤテ「…カカシさんが責任とって下さいね」
苦笑いを浮かべたカカシをよそにそのドアは開かれた。
カカシ「はたけカカシ、月光ハヤテ、樹の里より例の鉄の受取、無事に任務完了致しました」
火影「ご苦労だった。して、そこの子はどうした?」
任務の一通りの報告に頷いて、火影はちらりとキリを見る。
カカシ「彼女はキリ。樹の里から来ました。今日からここで生活をしてもらおうかと」
火影「………どういうことだ」
そう言って、火影がハヤテの方を見れば、ハヤテはするりと火影から視線を逸らした。
少し外に出ていてくれと言われ、部屋の前で待てば、しばらくして再度中へ入るように言われた。
火影「キリ。今日からお前さんにはここで生活をしてもらう。住居はこちらで用意する。生活に必要な費用も後で手渡そう。何か異論はあるか?」
ぽかんと、火影の言葉を聞く。
あれよあれよという間にここまで来たが、まさか本当に木ノ葉に住む事になるとは思っていなかった。
仮にも私は樹の里で同郷たちを大量に虐殺しているのだ。そもそもそんな事が認められると思わないだろう。
…あのまま、樹の里にいることは出来なかった。
自分でもわけが分からないまま里を出たが、どうやら木ノ葉隠れのトップもあの怪しさ満点のマスク男、はたけカカシの考えを容認したらしい。
火影「どうした?木ノ葉に住むのは何か問題があるかの」
なかなか返答が来ない事に、火影は首を傾げる。