第14章 まきぞえ
無事に全員が合流して、木ノ葉への帰路をいく。
まだ日は高く、これならば申の刻には里に到着出来るだろう。
ナルト「だってさ、せっかくのCランク任務なのに、これじゃいつもと変わらねぇってばよ!」
サクラ「あんたいい加減黙りなさいよ!」
サスケ「二人とも少し黙れ」
任務を終えて、文句を言うナルトに文句を言うサクラ。
その両方にうるさいと文句を言うサスケに対して、ナルトがキレれば、そのナルトにサクラがキレる。
というなんとも騒がしいループを繰り広げながら、木ノ葉への帰路を駆けていれば、突然緊迫した声がとんだ。
シカク、カカシ「!! 伏せろ!」
カカシ「その額当ては……雲隠れの抜け忍か」
額当てに横一筋傷が入った忍二人に、カカシ、続いてシカクが対峙する。
シカク「雲隠れの抜け忍が俺たちに何の用だ」
シカク(今、動けたのはサスケと……こっちはキリだけか)
すでにクナイを抜いて戦闘体制に入っているサスケ。
キリは後方にいたシカマルとヒナタのもとへ走り、隊の最後尾まで下がる。
シカク(いい動きだ)
雲隠れの抜け忍はシカクの問いかけには答えずに、攻撃を仕掛けてくる。
ナルト「一体なんだってばよ!?」
サクラ「きゃあっ な、なんなの!?」
カカシ「サスケ!お前は援護にまわれ!」
シカク、カカシを軸にサスケが援護射撃を行い、キリは狼狽えているメンバーの援護にまわった。
どうやら戦力はこちらが上回っていたらしく、シカクは影で抜け忍を捕縛して、カカシももう一方の忍と決着がつきそうであった。
勝敗が決まりかけた刹那ーー膨大なチャクラの斬撃が戦場を駆け抜けた。