第14章 まきぞえ
先頭を歩いていたシカクは、分かれ道の前で立ち止まった。
今回はCランク任務の要請だ。第7班のカカシ班、第11班のシカク班に助っ人が加わった、合同メンバーである。
シカク「ここからは二手に分かれるか」
カカシ「そうですね。正午にまたここで落ち合うということで」
今居るのは、木ノ葉隠れの里からはそう遠くない場所。最近は近隣の村同士で争いが勃発している紛争地域だ。
シカクたちは物資調達の伝令のために訪れている。
伝令は二箇所に行う。
一箇所は村の砦にいる隊長へ。もう一箇所は、常に戦場を移動している特攻隊のもとへ。
カカシ班はすでに場所がわかっている村の砦へ向かった。
そしてシカク班のメンバーはキリの他に、助っ人として加わったヒナタ。またシカクの息子であるシカマルも同行したフォーマンセル。
キリたちは、ヒナタの白眼を駆使しつつ、戦場を移動する隊の捜索に向かった。
二手に分かれた後、事前に手に入れていた位置情報からかなり離れた場所まで隊が移動していたため、見つけるのに少し時間を要した。
けれど、ヒナタの白眼のおかげで無事に伝令は終了し、カカシ班との待ち合わせ場所へと向かう。
シカク「おっ、そっちも無事に終わったか」
カカシ「えぇ。まぁこっちは場所もわかっていましたしね」
ナルト「んーなんかさ、なんかさ!もっとこうすげー任務やりたいってばよ!」
スムーズに事を終えたが、それに対しつまらなさそうにむくれるナルトに、サクラが雷を落とす。
サクラ「あのねナルト!ここも紛争地域で危険なんだから!何事もなく終わって良かったじゃない」
カカシ「やれやれ、すみませんね。騒がしい班で」
はは、とカカシは苦笑いを浮かべ、サスケは「こいつらと一緒にするな」と少し不愉快そうに眉を寄せた。