第51章 心違い
シカ「はぁ、まあさっさと行って終わらせてくるか」
「じゃあ行ってくるわ」と、待機所へ足を向けたシカマルを見送ると、いのがポンっと手を合わせた。
いの「ねえキリ、あんたこのあと予定はあるの?」
キリ「? 特には無いわ」
いの「これからチョウジと甘栗甘に行くんだけど、キリも一緒にどう?」
「それいいね」と賛同するチョウジを見て、キリもその誘いを受ける。
キリ「甘栗甘……行ったことないわ」
いの.チョウ「!!」
そう言えば、二人から驚愕した表情を向けられたキリは少し首を傾げる。
いの「一年近く木ノ葉にいて甘栗甘に行った事ないなんて……シカマルは一体何をしてるわけ?」
チョウ「本当だよ。キリ、人生損してるよ」
甘栗甘について力説を始めた二人に、笑みをこぼしながら、キリは問いかける。
キリ「そんなに美味しい?」
いの.チョウ「当たり前よ(だよ)」
チョウ「キリも行けば、すぐにわかるよ」
いの「そうと決まれば、早く行きましょ」
キリ「ええ、楽しみ」
…………………………
甘栗甘へと到着したキリは、お品書きに目を通していく。
キリ「たくさんあるのね……どれがお勧め?」
とても決め切れないと、助けを求めればチョウジはキリに、自分に任せてくれと言わんばかりの表情を向ける。
チョウ「僕が色々頼んで分けてあげるから、全部食べてみればいいよ」
いの「あら、あんたがそんなこと言うなんて珍しいわね」
チョウ「初回限定だよ」