第46章 天才と天才
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シカ(っ……何時間やり合ってんだよ……!?)
互いに手を休めることなく、激しい打ち合いが続き、ネジの荒い息遣いが聞こえてくる。
キリ「はぁあっ!!」
ネジ「!!」
キリから繰り出された柔拳が、ネジの腹部へとヒットする。
ネジ(今の技は……くっ……白眼!!)
ネジはチャクラ不足から、維持出来なくなっていた白眼を再び用いた。
すると、すぐにネジの体内でぶつりと何かが切れた音がしたのが分かった。
無理な術の使用に耐えられず、ネジのこめかみから噴き出した鮮血。
そして、すぐにネジの視界は暗くなった。
ガイ「そこまでだ」
ネジ「!!」
前から抱きしめるような形で、ネジの体はガイによって強制的に停止を求められた。
ネジ「まだ終わっていない。どけ」
ガイ「これ以上は危険過ぎる。ネジ、お前の負けだ」
いくら力を込めてもピクリとも動かない両腕に、ガイの制止を振り切る事が出来ないのを悟ったネジは舌打ちをして、それ以上の抵抗をやめる。
そんなネジを見て、ガイもネジの体を解放した。
そして、シカマルはすぐさまキリのもとへと駆け寄っていく。
シカ「キリ! 大丈夫か!?」
はぁ、はぁ、と乱れた息を整えながら、キリは額にながれる汗を拭った。
キリ「ええ。でも……すっきりしない勝ち方ね」
リー「とんでもないです! まさかあのネジに勝ってしまうなんて……驚きました」