第42章 誤解の連鎖
シカ「っ……な、なんか、用があったんじゃねーのか?」
その言葉にキリは何かを思い出したかのように、口を開いた。
キリ「あなた、明日は忙しいの?」
シカ「明日? あー明日は10班で任務が入ってんな」
キリ「そう……」
それならどうするべきかと、考えを巡らせているキリに、シカマルは小首を傾げる。
シカ「明日なんかあんのか?」
キリ「明日も一緒に修業をする約束をしたから、あなたも一緒にどうかと思って。私も明日は昼から任務があるから、朝だけになるけど」
シカ「!!」
今日の修業で、ヒナタにシカマルと合同での修業について聞いてみたところ、彼女もそれでもいいと言っていた。
その言葉の中に、嫌そうな素振りは感じられなかった。
なので、短時間なら問題ないのではないかと思ったのだが、シカマルに他の予定があるのなら無理をする事もないだろう。
シカ「俺も行って大丈夫なのかよ?」
それに、こくりと頷けば、シカマルは少し呆気にとられたように、ぽかんとしていた。
キリ「任務があるならいいーー」
シカ「! いや、俺も行く」
キリ「でも任務は?」
そう問えば、シカマルも明日の任務は午後から。それも、ただ里内にある看板の貼り紙を貼り替えて回るだけの雑用だから大丈夫だと返答される。
キリ「そう。じゃあ明日、朝食が終われば一緒に行きましょう」