• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第39章 交わされた約束






キリ「でもシカクさんが、堂々としていろと言ってくれたから」

そして「俺の隣に居ろ」と、そう言ってくれたから。


キリ「せめて……シカクさんの部下である私が、シカクさんの恥じるような行動はとりたくないと思った」


だから、自分ではなくてシカクが凄いのだと言うキリに、ヒナタの手がぎゅっと力が入る。

ヒナタ(ううん、やっぱり……キリちゃんは凄いよ)


……………………………


キリ「じゃあ私はこれで」

ヒナタ「今日は来てくれて……本当にありがとう」

キリ「……」


こくりと頷いたキリが立ち去らずに、その場にとどまり続けるのを見て、ヒナタは不思議そうに小首を傾げる。


キリ「またね……ヒナ、タ」


ヒナタ「!!」

ヒナタ(初めて、呼んでくれた……)


少し頬を桃色に染めて、珍しく目線を合わせてくれないキリにヒナタの頬がほころぶ。


ヒナタ「うん、また」

ふいっと足早に去っていくキリの照れ隠しに、くすくすと笑みを零しながらヒナタも日向の家へと戻る。



行く時にはあんなに鮮明に聞こえていた非難の声が、何故かいつもよりも小さな気がして。

部屋までの道中に、ヒナタの視線が下がることはなかった。


/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp