• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第38章 嵐のさったその後で




ヨシノ「お茶、淹れようか。シカマルあんたも飲むかい?」

シカ「おう」


しばらくして、ことりと目の前に置かれた湯呑み。


シカク「飲んだら俺たちも少し寝るか」


ふぁーと大きなあくびをしたシカマルもそれに頷くと、ヨシノはじっと湯呑みの中で揺れる茶を見つめる。


ヨシノ「キリ……明日元気だといいね」

シカク「……だな」



シカ(俺が……あいつを支える)

いつか、誰かキリの支えになるような人物が現れる事を願った。


だが、イチカが現れた時。


キリの隣が〈自然〉なイチカを。

「大切な人」だと、キリ本人から言われるイチカを。


心から羨ましく思った。

それと同時に、誰かではなく、自分がキリのそばにいたいのだと、強く実感もした。


そんな羨望と嫉妬から、イチカには何かと噛みついてしまったが。

彼女はシカマルに言った。

「キリをよろしく頼む」と、常に勝ち気で高飛車な態度を崩さないあのイチカが……頭を下げた。


木ノ葉にいる間、イチカがキリを。キリがイチカを。どれだけ大事に思っているかはすぐにわかった。


きっと、イチカはキリのそばに居たかっただろう。

隣に居たいと強く思っていたのは、シカマルだけではなかったはずだ。


そんなイチカが誰かに託していくことが、どれだけの想いだったのかがシカマルにも痛いほどにわかる。

親友の想いも受け取って、シカマルは強く心に誓った。

シカ(誰かじゃねえ、俺が……)

/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp