• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第38章 嵐のさったその後で




………………………


夜明けが近づいてきた頃、シカマルに静寂が訪れた。

聞こえていた嗚咽と謝罪の言葉が止まる。


シカ(……寝たか?)


耳をすませてみても聞こえてこないそれに、シカマルは大きく……ゆっくりと息をついた。

シカ「はーーー……」


イチカを見送ってから、キリは声を抑えてはいたが、酷く泣きじゃくりながらの謝罪をずっと続けていた。


昼過ぎから始まったそれが、ようやく止まったのは深夜をとうに超えてからだった。

あと数時間もすれば、朝になるだろうという現時刻。


シカマルは、壁にもたれかかっていた体をずるずると滑らせる。


一枚、壁を挟んで隣にいるキリ。

この壁の向こうにキリがいて、こんなにもつらそうに泣いているのに、何もしてやれない自分が酷く無力でもどかしかった。



その途中、シカクとヨシノも一度様子を見に来たが……。


キリが泣けるようになったこと。

やっと感情を出すことが出来たことは良いことだと。

今はキリの中で、気持ちを整理する時間が必要だろうと。

シカクとヨシノは、後ろ髪をひかれながらも、再び下階へと降りていった。



シカ(そうかも知れねぇけどよ……っ)


/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp