• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第38章 嵐のさったその後で





キリの胸に刻まれた言葉たち。


【この子はうちで引き取りましょう。
大丈夫、木ノ葉はいいところだよ。何かあったら言っておいで】

カカシ。


【俺は……お前にこの里にいてほしいと思ってる】

シカマル。


【少しでいいから自分を許してあげて】

ヒナタ。


【キリが何をしても、どこにいても、何年経ったってお前は俺の自慢の生徒だ】

シカク。


【……キリ、大好きよ。これからは自分のために生きて。自分の人生を歩んで】

イチカ。



キリ「………っ」


悪いことばかりだったなんて、とても言えない。

自分には、勿体無いぐらいの温かさをいつももらっていた。



多くの人には認めてもらえないかもしれないが、こんな自分に、もう一度……命を与えてくれた人たちがいる。

キリから、ぽたりと涙が落ちた。



キリ「ごめ、っんなさい、ごめんなさい、っ、うっ、く、イチカ、みんな、ごめんなさい」


無意識にギュッとこぶしを固める。

キリ「おか、あさん…おとうさん…! 本当に、ごめんなさっ…っ、ごめんなさい」



次から次へと流れる涙が、キリの衣服の色を変えていく。



キリ「ごめんなさい……っ」


生きることを、謝るのはこれで最後にしよう。


もうキリにはなかったはずの道が出来て、これからどうすればいいのか、どうしたいのか、正直自分でもわからないが。

それでも、今はとりあえず……精一杯毎日を生きていこうと思った。



/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp