• テキストサイズ

ささめごと -ながい夢- 【NARUTO】

第35章 35話 重たい犠牲




フミは先の戦いで、十二人いた敵の内、五人を既に捕らえていた。

残すところ七人。


あの時に感じたフミの高い戦闘能力。

そして、もう十年以上口寄せをしていない様だったが、現役時代は共に戦っていたのだろうこのイタチも、相当な戦闘力を持っているだろう。


フミとイタチに加えて、暗部が二人。

キリも支援に回りながら、シカマルの擁護に入るつもりだ。


敵を倒すのは厳しいかもしれないが、援軍が来るまで耐えるだけならば、充分に可能だろう。

それに、仮に駄目だったとしても。

もともとの狙いはキリ一人なのだから、それで事無きを得るだろう。

この身一つで済む話なら、それでいい。


キリ「援軍が来るまで、時間を稼ぐぐらい出来る。だから……早く! お願い……っ!!」


二、三歩、迷うように足踏みをしたイタチは、シカマルに尻尾を伸ばした。

シカ「!?」


シカマルはそのまま体を絡め取られ、イタチはくるりと踵を返した。

ついてこい、と言わんばかりに暗部に視線を送ってから、イタチは来た道を再び戻る。


キリ.シカ「っ!!」

木ノ葉に戻る時よりも迷いなく、ずっと速いイタチのスピードに、ぐっと息が詰まる。


/ 1018ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp